監修 : TSUYU
脱水・熱中症対策に!体を守る栄養素と覚えておきたい回復方法を紹介

気温や湿度が高くなる季節は、脱水や熱中症に注意が必要です。
脱水・熱中症対策は水分補給が基本ですが、それだけでは十分とはいえません。
水分に加えて、体に必要な栄養素も補うことで、夏に起きやすい体調不良を防ぎやすくなります。
この記事では、脱水や熱中症から体を守るために取り入れたい栄養素について解説します。
おすすめのドリンクレシピも紹介するので、暑さに負けない体づくりにぜひ役立ててください。
目次
- 脱水と熱中症の違い
- 脱水・熱中症対策に取り入れたい栄養素
- 脱水・熱中症から回復するには
- 15/e organicがサポートする、脱水・熱中症に負けない体づくり
- まとめ
脱水と熱中症の違い

脱水と熱中症は、どちらも暑い季節に起こりやすい体調不良ですが、それぞれの違いは意外と知られていないものです。
まずは脱水と熱中症がどのような状態を指すのかを理解し、違いを把握しましょう。
脱水とは
脱水とは、体液の不足により体に不調が生じている状態のことです。
体液には水だけでなく、ナトリウムやカリウム、カルシウムといった電解質や、たんぱく質、ブドウ糖などが含まれています。
この体液が不足すると、体に必要な酸素や栄養素、排出すべき老廃物の運搬が滞り、次のような症状が現れることがあります。
- 喉の渇き
- 発汗の減少
- 皮膚の弾力低下
- 尿量の減少
- 口の中の乾燥
重症になると、血圧の低下や意識の消失が起こり、内臓がダメージを受ける場合もあります。
脱水が起こる主な原因は、体に入る水分量と、排出される水分量のバランスが崩れることにあると考えられています。
そのため、大量に汗をかいたときはもちろん、下痢や嘔吐の症状があるとき、水分や食事の摂取量が少ないときなども注意が必要です。
熱中症とは
熱中症とは、大量に汗をかくなどして体液が失われ、体温の調整機能がうまく働かなくなったときに起こる体調不良のことです。
通常、人は発汗により体温の上昇を防いでいますが、体内の水分が減少して汗をかくことが困難になると、体に熱がこもります。
その結果、内臓が高温にさらされて、次のような症状が現れます。
- 手足のしびれ
- めまい
- 立ちくらみ
- 吐き気
- 頭痛
- 倦怠感
重症になるとけいれんや意識障害が起こり、命に危険が及ぶ可能性もあります。
脱水は、体液が不足することで体の機能が正常に働かなくなる状態です。
一方で熱中症は、体液の不足により体温調整が困難になり、体に熱がこもることで不調が現れる点が特徴的といえます。
熱中症の症状のひとつとして脱水が含まれるように、両者は密接に関係しており、共通した対策でどちらも防げる可能性があります。
脱水・熱中症対策に取り入れたい栄養素

脱水と熱中症の主な原因は、体液の不足と考えられています。
そのため、脱水・熱中症対策は水分補給だけでなく、体液に含まれる成分をあわせて補うことが大切です。
ここでは、脱水・熱中症対策として意識したい成分について解説します。
ミネラル
汗には、水分のほかにナトリウムやカリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルが含まれています。
汗をかくと、水分とともにこれらのミネラルも失われます。
ミネラルというと、骨や歯など体を構成する組織の材料になるイメージがあるかもしれません。
しかし実は、筋肉の収縮や神経の伝達など、体の機能調整にもミネラルは重要な役割を果たしています。
不足すると体のさまざまな機能に支障をきたす可能性があるため、水分とともにミネラルを補うことが重要です。
ミネラルは野菜、果物、海藻、乳製品、魚介類など、さまざまな食品に含まれています。
ミネラルにもいくつかの種類があるため、特定の食品に偏ることなく、幅広い食品をバランスよく食べるように心掛けましょう。
糖質
体が疲れているときも、熱中症にかかりやすくなります。
疲労を回復させるためには、エネルギー源となる糖質をしっかり摂取するとよいでしょう。
糖質は主食であるご飯、パン、麺類のほか、いも類や果物などに多く含まれています。
また、摂取した糖質をエネルギーに変換するためには、ビタミンB1の働きが欠かせません。
ビタミンB1は豚肉、大豆やえんどう豆などの豆類、玄米などに多く含まれています。
糖質とともにビタミンB1を摂取して、疲れをためないようにしましょう。
たんぱく質
体内の水分の多くは筋肉に貯蔵されており、筋肉量が多いほど、たくさんの水分を体内に保持できるようになります。
筋肉の材料となるたんぱく質が不足すると筋肉量が減少するため、たんぱく質を積極的に補うことが大切です。
また、汗は血液中の水分から作られます。
さらに、血液が体中を巡ることで体熱が放出されやすくなるため、体温調整は血液量がポイントになります。
膠質浸透圧という仕組みを利用して血液中に水分を引き込み、血液量を維持するには、アルブミンと呼ばれるたんぱく質が必要です。
たんぱく質が豊富な肉や魚、卵、大豆製品、乳製品を取り入れて、筋肉量や血液量の維持に努めましょう。
脱水・熱中症から回復するには

万が一、脱水や熱中症の症状が見られた場合は、「経口補水液」の利用を検討しましょう。
経口補水液とは、水と電解質の補給に優れた飲み物です。
体に必要な成分をすばやく吸収できるように組成が調整されており、軽い脱水であれば経口補水液で回復できる可能性があります。
また、熱中症からの回復に役立つ経口補水液もあります。
ただし、経口補水液は一般的な清涼飲料水よりもナトリウムやカリウムの量が多いため、日常的な水分補給に利用するのは避けましょう。
さらに、体重が10%以上減少するような重度の脱水や、頭痛、吐き気、倦怠感などが見られる熱中症は病院を受診してください。
15/e organicがサポートする、脱水・熱中症に負けない体づくり

脱水や熱中症は、水分補給はもちろん、ミネラルや糖質、たんぱく質の摂取で防げる可能性があります。
これらの栄養素を普段の食事でしっかり摂取することが、暑さに負けない体をつくる基本になります。
とはいえ、暑い季節は食欲が落ちやすく、十分に食事を摂れないこともあるでしょう。
そこで、15/e organicの食材を利用した、ミネラルや糖質の摂取におすすめのドリンクレシピを紹介します。
【材料(1人前/200ml)】
- 水:200ml
- はちみつ:大さじ1
- レモン果汁:大さじ1
- 塩:ひとつまみ
【作り方】
水にはちみつ、レモン果汁、塩を加えてよく混ぜる。
レモンの酸味ですっきりと飲みやすく、夏場のリフレッシュにもぴったりのドリンクです。
お好みではちみつや果汁の量を調整したり、レモン果汁をゆず果汁に変えたりしてもかまいません。
こまめな水分補給とともにミネラルや糖質、たんぱく質の摂取も意識して、暑い季節でも元気に過ごせる体をつくりましょう。
まとめ
- 脱水とは、体液の不足により体に不調が生じている状態のこと
- 熱中症とは、体温調整が困難になり、内臓が高温にさらされて起こる体調不良のこと
- 脱水・熱中症対策には、水分補給に加えて、ミネラルや糖質、たんぱく質の摂取が重要
【記事の監修】

15/e organic
栄養士
TSUYU
フィフティーンオーガニック表参道店の接客やフード調理を担当。
「一人でも多くの方が15/e organicを通じて健やかな日々を過ごしてほしい」その想いを胸に活動しています。
沢山の想いが詰まった商品の魅力をお伝えし、皆様の生活がより豊かに、健康的になるよう全力でサポートさせていただきます。