監修 : 管理栄養士 HISAO
冬至にかぼちゃを食べる理由は?風邪予防の栄養と「いとこ煮」レシピを紹介
一年のうちで、いちばん夜が長くなる季節「冬至(とうじ)」。
この日にかぼちゃを食べたり、ゆず湯に入ったりする風習には、自然とともに暮らしてきた人々の知恵が受け継がれています。
しかし、「どうして冬至にかぼちゃを食べるの?」「どんな栄養があるの?」と思う方もいるのではないでしょうか。
今回は、冬至の風習に込められた意味やかぼちゃの優れた栄養価、そして体をいたわるレシピについて詳しく解説します。
目次
- 冬至とは?その意味や由来・ゆず湯などの風習
- 管理栄養士が解説!冬至に「かぼちゃ」を食べる栄養学的メリット
- 自然栽培かぼちゃの魅力 ― 土の力を引き出す
- カラダをいたわる冬至レシピ「かぼちゃのいとこ煮」
- まとめ ― 冬至を、ていねいに生きる
冬至とは?その意味や由来・ゆず湯などの風習

まずは、冬至の意味や由来・風習についてみていきましょう。
冬至の意味と由来
冬至とは、1年のうちで昼が最も短く、夜が最も長い日のことをいいます。太陽が空の最も低い位置を通ることから起こる現象です。
この日を境に少しずつ日が伸びていくことから、冬至は「太陽が生まれ変わる日」「命がよみがえる日」として、古くから世界各地で祝われてきました。
例えば、古代中国では“陰極まって陽となる”という陰陽思想に基づき、冬至を新しい一年のはじまりと考えて祝う風習がありました。
また、ヨーロッパでも「ユール」と呼ばれる太陽の復活を願う祭りが行われ、のちにクリスマス文化へと受け継がれたと言われています。
つまり冬至は、国や文化を超えて”再生や希望”の象徴とされており、自然のリズムに寄り添いながら、「新しい光のはじまり」を感じる日とされています。
冬至の風習|かぼちゃ・ゆず湯の意味
日本にも、冬至ならではの美しい風習があります。特によく知られているのが、「ゆず湯」と「かぼちゃ」です。
ゆず湯には、「融通(ゆうずう)が利くように」という願いが込められているほか、強い香りで邪気を払うという意味合いもありました。
実際、ゆずの果皮に含まれる香り成分「リモネン」には、リラックス効果や血行促進作用があることが分かっています。
冬至の日に湯気とともに立ち上るゆずの香りは、冷たい空気に閉じがちな心を、ふっと緩ませてくれるような心地よさがあります。
また、かぼちゃは漢字で「南瓜(なんきん)」と読みます。
名前に「ん」が二つ入ることから、“運が重なる”縁起物として親しまれてきました。
冬至の夜に食べる「いとこ煮」は、かぼちゃと小豆を煮合わせた代表的な料理です。
邪気を払う「小豆の赤」と、太陽を連想させる「かぼちゃの黄金色」。この二つを合わせることで「災いをはらい、新しい光を迎える」という願いが込められています。
ほかにも、こんにゃくを食べてカラダの中を清めたり、「ん」のつく食べ物(れんこん、にんじん、だいこんなど)を食べて運を呼び込む“運盛り”の習わしもあります。
管理栄養士が解説!冬至に「かぼちゃ」を食べる栄養学的メリット
かぼちゃは保存性が高く、昔から冬の貴重な栄養源とされています。
実はこの風習、現代の栄養学の視点から見ても非常に理にかなっています。
なぜなら、かぼちゃには、冬の不調をサポートするビタミンや食物繊維がたっぷりと含まれているからです。
風邪対策で粘膜を守る「β-カロテン(ビタミンA)」
鮮やかなオレンジ色の果肉に含まれるβ-カロテンは、体内でビタミンAに変わります。
ビタミンAは、鼻やのどの粘膜を健やかに保つ働きがあり、ウイルスが侵入しやすい乾燥シーズンには欠かせない栄養素です。
スーパーなどでよく見かける西洋かぼちゃなら、わずか100g食べるだけで、1日に必要なビタミンA量を成人男性なら1/4、成人女性では1/3も補うことができます。
「冬至にかぼちゃを食べると風邪をひかない」という言い伝えは、この働きに由来しているといえるでしょう。
冷え性ケアに血行を促す「ビタミンE」
「若返りのビタミン」とも呼ばれるビタミンE。
このビタミンEには、末梢血管を広げて血流を良くする働きがあり、冬場のつらい手足の冷えや、肩こりの緩和に役立ちます。
また、強い抗酸化作用があるため、カラダのサビ(酸化)を防ぎ、細胞の老化を抑えるアンチエイジング効果も期待できます。
さらに、下記の表の通り、かぼちゃ100gで1日に必要なビタミンEの半分以上をカバーできます。
寒さで血管が縮こまり、手足が冷えやすくなる冬至の時期。血のめぐりを良くすることは、冷えや肩こりの緩和に役立ち、カラダを内側から整えることにつながります。
腸内環境を整える「不溶性食物繊維」
年末年始はイベントが多く、食生活が乱れがちでお腹が張りやすい時期でもあります。
かぼちゃに含まれる不溶性食物繊維は、胃や腸で水分を吸収して大きく膨らみ、腸を刺激して排便を促します。
さらに腹持ちが良いため、ついつい食べ過ぎてしまう冬の食べ過ぎ防止としても役立ちます。
冬ごもりで運動不足になりがちな腸を、やさしくサポートしてくれるのです。
西洋かぼちゃ(生)100gあたりの主な栄養素と推奨量

自然栽培かぼちゃの魅力 ― 土の力を引き出す

栄養豊富なかぼちゃですが、皮ごと食べるなら、その「育ち方」にも目を向けてみませんか。
実は近年、「自然栽培」のかぼちゃを選ぶ人が増えています。
自然栽培とは、栽培期間中に農薬や合成肥料を使わず育てる方法です。環境への負担を抑え、土が本来持つ力を活かしながら、作物がゆっくりと力強く実るのが特徴です。
このような自然サイクルに寄り添う栽培方法は、「太陽の再生」を祝う冬至の精神と重なる部分があります。
「自然とともに生きる」生き方は、かつての日本人が当たり前に感じていた感覚でもあり、かぼちゃを食べて無病息災を願う風習には、自然への畏敬や感謝の気持ちが息づいています。
また味の面でも、自然栽培で育ったかぼちゃは素材本来の甘みが濃く、香りにも奥行きがあります。いとこ煮に使う小豆も自然栽培のものを選べば、土の香りがふっと立ち上がるような、素朴でやさしい味わいになります。
カラダをいたわる冬至レシピ「かぼちゃのいとこ煮」

冬至の定番料理といえば「いとこ煮」。
硬いものから順に、「追々(おいおい)」入れて煮ることから、「おいおい煮る」→「甥甥(おいおい)煮」→「いとこ煮」が名前の由来になったとも言われています。
自然栽培のかぼちゃと小豆が持つやさしい甘みは、寒さでぎゅっと縮こまった体を、内側からじんわりとほどいてくれます。
15/e organicでは、独自の選定基準を満たした自然栽培の食材を使い、カラダにやさしい「かぼちゃのいとこ煮」レシピをご紹介しています。
材料(2人分)
- かぼちゃ:200g
- あずき:60g
- はちみつ:大さじ2
- 塩:ひとつまみ
下準備|乾燥あずきのゆで方
- 小豆は軽く洗い、鍋に水400mlと一緒に入れて火にかけます。
- 沸騰したら差し水(50〜100ml)をして弱火にし、表面がコトコト揺れる程度に火を調整します。
- 指で軽くつまんでつぶれるくらいの柔らかさになるまで、1時間ほどゆでます。
作り方
- かぼちゃを食べやすい大きさに切り、柔らかくなるまで煮ます。
- ゆでた小豆とはちみつを入れ、軽く煮含めます。
- 最後に塩をひとつまみ加え、味を整えます。
- お皿に盛り付けたら完成。
ここでのポイントは、砂糖の代わりに『はちみつ』を使うこと。
コクのある甘みが加わることで、すっと体に染み渡るような、奥行きのあるやさしい仕上がりになります。
寒い台所で煮物の湯気が立ちのぼる光景は、冬至ならではのあたたかさを感じさせてくれます。
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まとめ ― 冬至を、ていねいに生きる
冬至は、夜が最も長くなる日であり、ここから少しずつ光が戻ってくる節目です。
かぼちゃやゆずを味わうことは、単なる食事以上に、自然のリズムに寄り添い、心と体の巡りを整える大切なひとときとなります。
また、素材の風味がしっかり感じられる自然栽培の食品は、日々の食卓をより豊かにしてくれる存在です。
自然が育んだ恵みをいただくことは、私たちの健康だけでなく、未来へ続くやさしい環境の循環にもつながります。
今年の冬至は、かぼちゃの甘みやゆずの香りに包まれながら、新しい光のはじまりをゆっくりと味わってみませんか。 無理なくできる小さな風習から、今夜の食卓に取り入れてみましょう。
冬至に食べたい!かぼちゃと小豆のいとこ煮。作り方のイメージはこちらのリール動画からご覧いただけます。
店舗情報
15/e organic 表参道店
自然栽培の食品と天然由来100%のコスメ・サプリだけを厳選したオーガニックスーパー。
管理栄養士・栄養士が暮らしに寄り添ったオーガニックライフをご提案いたします。
- 住所:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5丁目42-1
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【記事の監修】

15/e organic
管理栄養士
HISAO
フィフティーンオーガニックで管理栄養士×ライターを担当。
オーガニックの魅力をはじめ、日々の生活に役立つ健康・栄養情報を発信しています。読者の皆様が1つでも、「そうなんだ!」という新しい気付きや発見のある記事をお届けします!



